大人の勉強会2024「日本のピアノ物語」1

 


≪ヤマハとカワイ≫


2021年、コロナで一年延期になったことで5年ぶりに開催された、ショパン国際ピアノコンクール。

2位に反田恭平、4位に小林愛実が入賞したことで、日本でも一気にピアノ熱が高まりました。


コンクールでは奏者自身が本番で弾く楽器を選択します。選択肢は5台。

スタインウェイ×2台✳︎、ヤマハ、カワイ、ファツィオリ。

スタインウェイはドイツ、ファツィオリはイタリアと、クラシック音楽の歴史の中心である西欧の2国と並んで、大政奉還からたかだか150年の日本のピアノメーカーから、2台も選ばれているのはなぜでしょう。


✳︎スタインウェイはニューヨーク(アメリカ)製、ハンブルク(ドイツ)製があり、コンクールでは後者の、製造番号479、300を用いる。ニューヨーク製は革新的、ハンブルク製は保守的と言われる。


「日本のピアノ100年:ピアノづくりに賭けた人々」(草思社)という本があります。

国産のピアノ第一号は、1900年に日本楽器(ヤマハ)によって製造されました。それから100年後、2001年に出版された本書には、ピアノづくりに賭けた人々の壮大な物語が描かれています。

本書を読むと、日本の二大ピアノメーカーが世界の中心に登り詰めた経緯を知ることができます。

また、ヤマハ、カワイ以外にも様々な中小ピアノメーカーが現れては消えた歴史からは、ピアノという楽器の抱える宿命にも気付かされます。


折りしも、つい先日の2月28日、社長兼会長の河合弘隆氏死去によるトップ交代が行われたばかりのカワイ。

一方ヤマハも、先月2月6日に新社長就任がなされ、同時期に新体制へと移行したニ社の今後にも注目されます。


今回の勉強会では、本書をかいつまんでご紹介し、ピアノという楽器に想いを馳せていただくきっかけとなれば幸いです。

そして興味を持たれた方は、ぜひ手にとってご覧ください。


目次

プロローグ グレン・グールドのピアノ
戦前篇 洋琴からピアノへ―国産ピアノ誕生前夜から一九五〇年まで

(文明開化期のピアノ;オルガン製造に群がる男たち;国産ピアノ第一号誕生;洋楽ブーム;戦前のピアノ黄金時代へ)


戦後篇 世界の頂点へ―一九五〇年から二〇〇一年まで

(戦後の再出発;大量生産の時代;イメージ戦略と販売競争と;コンサート・グランドへの挑戦;日本のピアノはどこへ行くのか)
エピローグ 日本のピアノの未来に向けて

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